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Archive for the '金融' Category

金融工学入門

金融工学入門

著者/訳者:Array

出版社:日本経済新聞社( 2002-04 )

定価:¥ 5,040

単行本 ( 624 ページ )

ISBN-10 : 4532132290

ISBN-13 : 9784532132293


金融工学の教科書として強くオススメできる本。

凶器に使えそうなほど分厚い本で、いくつか持っている金融工学の本の教科書でも厚い方である。その分、非常に簡単な内容から、これだけ知っていれば大学の学部生ならば恥ずかしくない程度の知識まで網羅してある。取り扱っている内容も十分に広い。私事だが、私は就職活動で金融機関を受けてきたが、金融機関を受ける名門大学の学生もこれだけの知識を持っている人は案外少なかった。特に金融の理論を専攻している大学院生くらいになると分からないけれど、学部生ならこの1冊で十分過ぎるのではないかと思う。

本書は洋書の翻訳なので、うるさいほどに丁寧な解説と練習問題がついている。ただし答えが全部は載っていないのも洋書にありがちなことで残念である。

目次

第1章 イントロダクション
第I部 確定的なキャッシュ・フロー流列
第2章 基本的な金利理論
第3章 確定的付証券
第4章 金利の期間構造
第5章 応用金利分析

第II部 一期間確率的キャッシュ・フロー
第6章 平均ー分散ポートフォリオ理論
第7章 資本資産価格付けモデル
第8章 モデルとデータ
第9章 一般原理

第III部 派生証券
第10章 先渡、先物、スワップ
第11章 資産ダイナミクスのモデル
第12章 基本的なオプション理論
第13章 オプションについての追加事項
第14章 金利派生証券

第IV部 一般的なキャッシュ・フロー流列
第15章 最適ポートフォリオ成長
第16章 一般の投資評価

投資銀行—日本に大変化が起こる

投資銀行―日本に大変化が起こる

著者/訳者:Array

出版社:PHP研究所( 2006-05 )

定価:¥ 1,418

単行本 ( 262 ページ )

ISBN-10 : 4569649734

ISBN-13 : 9784569649733


投資銀行は汚くない。

本書では大きく2つのことを主張していると思う。

第一に、よく外資系の投資銀行は「ハゲタカ」とか「吸血鬼」と罵られる。イメージとしてはだまし討ちみたいな手口で他人の財産を奪っていくように思われているが、この本によると基本に忠実な投資を行っているだけだそうだ。

基本に忠実というのは、金融工学の入門書を読んだことのある人なら誰でも知っている適正株価の計算方法を実践し、割安だったら買いを入れることである。もちろん実際の業務ではもう少し複雑なことをしているが、基本は適正株価の計算を行うことだという。

適正な株価は将来お金をどれだけ稼ぎだすかを計算し、それの現在価値を求め、負債などを差し引いて株数で割るだけである。別に特殊な方法ではない。

第二に、バブルが崩壊したから株価が下がったというのは言い訳であるそうだ。例えばトヨタとかキヤノンはその間にも着実に企業の価値を高めてきた と言う。企業の価値ははっきり○○億円と具体的な数字で書けるそうだ。経営者として優秀な人は企業の価値を高めることのできる人であると言い切る。しかし 多くの企業の経営者はダメであったために、自分たちの無能さを環境のせいにして、どんどん企業の価値を毀損し、国家は人々の集合体であるから日本全体の経 済も悪くなったと指摘する。

これら二つに共通することは企業の価値についてである。投資銀行は価値を計算し投資を行う。経営者は自らの企業の価値を知り、それを高める努力をする。そういう視点が大事だと言いたいのだろう。

なお、あまり文章は上手くないと思う。内容はそれほど新鮮味がなかったが、奇をてらったことを書いているわけでもない点に好意を持てる。

目次:

第1章 実は一〇倍になってもよかった日本の株価
第2章 「買収」を演出する投資銀行
第3章 こんな会社が狙われる
第4章 シミュレーションあなたの会社が買収される日
第5章 日本の銀行は投資銀行になれない
第6章 投資銀行家の高い年収の背景にあるもの
第7章 人こそ全て—投資銀行が求める人材とは
第8章 投資銀行の仕事に学ぶ
第9章 投資銀行とどうつきあうか
第10章 KKR上陸で日本が変わる
特別編 投資銀行式「本当の株価」を見抜く方法